日本経済新聞の“コラム「名ばかり農地」…されど農地 エネルギーの明日へ”で、農地の現状が取り上げられました。当「ソーラーシェアリング上総鶴舞」も話題となりました。
コラムの一部を転載
千葉県市原市。野菜畑の上に無数の鉛色の板が並ぶ。畑の上に組まれたパイプに一定の間隔で置かれているのは太陽光パネル。農地に注ぐ太陽の光を農業と発電で分け合う。日本初のソーラーシェアリングだ。
荒れた地に再び太陽光パネルが置かれる日は来るのか?
■農家の副収入
750平方メートルの畑から30キロワットの電力を「収穫」でき、年150万円のペースで収入を得る。地盤沈下が進む農業。安定した副収入は貴重だ。畑を管理する高沢真さん(50)は「農村の振興策になる」と喜ぶ。
後押ししたのは3月末の規制緩和。農地での太陽光発電は原則禁止だった。農林水産省は、作物を栽培している農地の上部空間にパネルを置く場合に限り、発電を認める通知を出した。
歓迎すべき話だけど、どこかしっくりこない。敷地いっぱいにパネルを敷きつめることはできない。作物に日が当たらなければ育たないからだ。はたと気がついた。作物に気を使いながら畑の上で発電しなくても、全国で40万ヘクタールに及ぶ耕作放棄地があるではないか。一筋縄にはいかない。農水省は「発電するならまず耕して」との姿勢。「農地は農業に使う」という農地法の大原則があるからだ。….